|
電池ぐるーぶ | |
|
今日も今日とて学校は平和である。 頬杖をついたアスカは教室を見回して、ぼそりと呟く。 「浅薄な世界はすべからく退屈に満ちているわね……」 難しい言葉を無理矢理使っているが要するに「暇だから何か面白い事ないかしら」と同義である。 | |
|
「そんな貴女にとっておきのグッジョブ!」 ぴょこん、と窓の外に登場したマナが、よーこらせと窓枠を乗り越えて入ってくる。 「……うん、その意外な登場でちょっと退屈紛れたから帰っていいわよ」 「待ってよ〜! こんなツカミで満足されたら本題が! これを見て!」 彼女のポケットから出てきたのは四角い電池だった。 | |
|
「きゅうぼるとでんちぃ〜〜♪」 「……で?」 ジト目のアスカの手に電池を握らせたマナは、それを彼女の口に近づける。 「さあ、ここの電極に舌をあててみようっ♪ そうすれば世の中がまだまだ刺激に満ちているってわかるのですっ!」 | |
|
「ああ、話には良く聞くぴりってヤツね」 呆れた顔をしながらも、生まれて始めての経験を前に少しワクワクする自分に気付いた。 モノは試し、ちょこっと舌をのばして…… 「一度やったら病み付きなんだよ〜私なんていつも電池持ち歩く程クセになっちゃってるし〜」 電極に舌が触れる寸前でアスカは動きを止めた。即座にマナへと電池を押し返す。 「なんでアンタと電池で間接キスしなくちゃなんないのよ!」 | |
| ステ・ハーンは賑やかしの偽名だったとさ。 |
2002/01/31 |